トリコのお気に入り

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名作しかない映画スタジオ、サーチライト・ピクチャーズ

おはようございます。こんにちは。こんばんは。

トリコです。

 

「サーチライト・ピクチャーズ」(元「FOXサーチライト・ピクチャーズ」)というスタジオをご存じでしょうか。

映画ファンの皆さんは勿論、そこまで映画に詳しくないよーっていう方でも「20世紀フォックス」(現「20世紀スタジオ」)という名前は一度は耳にしたことがあるのではないのでしょうか。

「サーチライト~」はこの「20世紀スタジオ」の姉妹会社で、『シェイプ・オブ・ウォーター』や『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』など、数多くのアカデミー賞受賞作品を送り出してきたスタジオなんですが、本当に作品が質の高いものだらけなんです。

そこで、この記事ではこのスタジオがどんな名作を生み出してきたのか、公開順に6本紹介していきたいと思います。

 

 

リトル・ミス・サンシャイン

2006年公開、100分

原題 : Little Miss Sunshine

監督 : ジョナサン・ディトン、ヴァレリー・ファリス

出演 : スティーヴ・カレル、アビゲイル・ブレスリン、アラン・アーキン

受賞 : 第79回アカデミー賞 脚本賞、助演男優賞

 

ドタバタ家族のコミカルでハートフルなロードムービー。

アビゲイル・ブレスリン演じるオリーブの無邪気で天真爛漫な姿には自然と笑顔にさせられます。

個人的MVPはアラン・アーキン演じるおじいちゃん。

負け犬っていうのは、負けるのが怖くて挑戦しないやつらのことだ。

この言葉を受けて立ち上がるオリーブたちに、観客は心を動かされ胸を打たれる筈です。

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ブラック・スワン

2011年公開、108分

原題 : Black Swan

監督 : ダーレン・アロノフスキー

出演 : ナタリー・ポートマン、ヴァンサン・カッセル、ミラ・クニス

受賞 : 第83回アカデミー賞 主演女優賞

 

レクイエム・フォー・ドリーム』、『マザー!』のダーレン・アロノフスキー監督。

終始不気味な雰囲気が漂っていて、細かい演出で観る者を不安にさせる。

特徴的なのが幻覚の描写で、白鳥のように足の指同士がくっついてしまっているシーンなんかは強烈な印象を残します。

ナタリー・ポートマンの鬼気迫る演技にも注目。

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スリー・ビルボード

2018年公開、115分

原題 : Three Billboards Outside Ebbing, Missouri

監督 : マーティン・マクドナー

出演 : フランシス・マクドーマンド、サム・ロックウェル、ウディ・ハレルソン

受賞 : 第90回アカデミー賞 主演女優賞、助演男優賞

一番好きな映画です。

主人公は娘をレイプされた挙句に殺されてしまった母親ミルドレッド。彼女がいつまで経っても犯人を捕まえない警察に愛想をつかし、警察を告発する内容の3つの広告を出します。そこからミルドレッド、警察署長ウィロビー、その部下の警察官ディクソンの3人を軸に物語が進んでいきます。

人間は、簡単に善悪に分けることなどできないし、はっきり白黒つけることなどできない。でもだからこそ人間は面白いんだろうなと思います。

この作品については後日、1つの記事にして深く考察してみようかなと思ってます。

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ある女流作家の罪と罰

 2018年(日本未公開)、106分

原題 : Can You Ever Forgive Me?

監督 : マリエル・ヘラー

出演 : メリッサ・マッカーシー、リチャード・E・グラント

日本では劇場公開されずビデオスルーされてしまった作品。勿体ない。めちゃめちゃ良い作品なのに。

メリッサ・マッカーシー演じる作家が50代を過ぎて売れなくなり、著名人の手紙を偽造し売る、という犯罪に手を染めていってしまうという物語なんですが、実はこれ実話なんです。リー・イスラエルという実在した作家が、この経験をもとに書いた自伝がヒットして映画化されたのですが、元々は本が売れないから道を外れてしまったのに、なんとも皮肉な結果だなあと。

メリッサ・マッカーシーの演技、素晴らしいです。この女性、ひたすら憎らしくて性根も腐っていて、とても好きになんてなれそうもない感じがするのですが、その奥に垣間見える人間味や哀愁が上手く醸し出されていて知らぬ間に感情移入しちゃってました。

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女王陛下のお気に入り

2019年公開、120分

原題 : The Favourite

監督 : ヨルゴス・ランティモス

出演 : オリヴィア・コールマン、エマ・ストーン、レイチェル・ワイズ、ニコラス・ホルト

受賞 : 第91回アカデミー賞 主演女優賞

ヨルゴス・ランティモス、また変わった監督ですね。『ロブスター』、『聖なる鹿殺し』など、どこか不気味で不穏で、でもどこか可笑しい癖ありまくり作品を作り出してきた監督の作品ですが、今作も例に漏れずとことんシュールなコメディです。

18世紀の英国を舞台に、アン女王の寵愛をめぐった側近2人の「女のバトル」。厭らしほど女の嫌なところ満載で、それが傍から見るととても滑稽で笑えてきます。

実はこのブログ名もこの作品タイトルから頂いちゃったりしてます。

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ジョジョ・ラビット

2020年公開、109分

原題 : Jojo Rabbit

監督 : タイカ・ワイティティ

出演 : ローマン・グリフィン・デイビス、タイカ・ワイティティ、スカーレット・ヨハンソン、サム・ロックウェル

受賞 : 第92回アカデミー賞 脚色賞

今作は今年日本で公開され、かなりヒットしたので記憶にも新しいんじゃないかなと思います。監督は『マイティ・ソー バトルロイヤル』で『マイティ・ソー』シリーズを救ったことでお馴染みタイカ・ワイティティ。今作ではヒトラー役も務めています。

10歳の子供目線で描かれる反戦映画。ワイティティ監督らしくコメディチックに明るく、でも芯はブレないようしっかり描かれていて、辛い出来事も沢山起きますが、それらを乗り越えていくジョジョの姿に胸を打たれます。そういう面では、上で紹介した『リトル・ミス・サンシャイン』と通ずる部分もあるのかもしれません。

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以上、サーチライト・ピクチャーズで製作された映画を6本紹介しました。

こう見ると本当に質の高い作品を多く世に送り出してきてくれているスタジオなんだなと実感しました。ここでは紹介できませんでしたが、他にも『スラムドッグ$ミリオネア』や『グランド・ブダペスト・ホテル』、『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』など、数多くの名作が作られていますので、是非こちらの方もご覧になってみては如何でしょうか。

こうして1つのスタジオに絞って映画を見ていくとまた面白い発見があるのではないかと思いますし、このような新たな映画の楽しみ方を皆さんに提案できたのなら良いなと思います。

 

ばい。